脳卒中は長い間の生活習慣の積み重ねでおこるといえますから、若いうちから、思い立ったらすぐに予防に取り組むことが大切です。
しかし、不幸にも発作をおこしてしまったら、一刻の猶予もありません。
まず安静にして119番で救急車を呼び、脳卒中専門医、神経内科専門医、脳神経外科専門医などのいる病院に行くことです。
脳梗塞の発症後3時間以内なら、劇的な効果を発揮する抗血栓薬による治療が行える可能性もあります。
しかしこの治療法が行えなくても、早期の対応で脳へのダメージを最小限にとどめ、後遺症を少なくすることができます。
病型によって適切な治療法も異なるため、急いで専門病院へ行くことが重要なのです。
脳卒中のリスクのある人は特に、自宅や職場近くの専門病院をあらかじめ調べておくことが必要でしょう。
また、脳梗塞の発作には「一過性脳虚血発作」という前触れがあることがあります。
これを見逃さないことも重要です。例えば、一時的に手足がしびれる、舌がもつれてろれつが回らない、顔の半分がゆがむ、片方の目が急に見えなくなるといった症状です。
これらの症状は、いったんおこっても数分で消えてしまい、気のせいだと思って見逃してしまいがちです。
しかし、こうした症状があったときは、近い将来大きな発作をおこす危険性が高いので、すぐに専門医を受診してください。