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肝臓

肝臓

沈黙の臓器と呼ばれる肝臓。その所以は肝臓が悪くなっても痛みなどの症状がなかなか出ないことにあります。そのため、放っておくとどんどん症状が進んでしまい、恐ろしい事態になりかねないのです。現在、肝臓病の患者数は1200万人を超えるといわれ、もはや対岸の火事ではありません。
ところで、そもそも「肝臓」ってどんな役割を果たしているのでしょうか?


1.主な肝臓の機能

①.代謝
私たちが食事をすると、胃や腸で消化吸収され、肝臓へ届きます。肝臓では摂取した糖・脂肪・たんぱく質などの栄養素をエネルギー源として消費されやすい形に作り替えて、再び全身へ送ります。そして余分に摂った栄養素は、肝臓の中に脂肪として蓄えられ、いざというときにエネルギー源として使われるのです。また、脂肪をとりすぎた場合、余ったものはコレステロールや中性脂肪として蓄えられてしまうのです。
要するに、肝臓が弱っていては食事を摂っても充分なエネルギーが作られないため代謝は低下し、疲れやすくなったり、痩せにくくなってしまうのです。

②.解毒作用
肝臓と言えば多くの方がアルコールを連想するように、アルコールを無害なものへ分解するという重要な役割を果たしています。アルコールのほかにも薬剤やアンモニアなどの有害物質を酸化、還元などによって無害なものに変え、尿や胆汁の中に排出するという解毒作用を持っています。

③.赤血球の分解
使い古された赤血球中のヘモグロビンを分解して、鉄分が生成されます。鉄分は新しい赤血球の材料となり、同時に胆汁を作るビリルビンという物質も生成されるのです。


2.あなたの肝臓は大丈夫ですか?

暴飲暴食などで肝臓に負担がかかると、糖や脂肪を分解しきれずに中性脂肪を溜め込んでしまいます。こうなると脂肪肝となり、肝臓の機能が衰退してしまい、様々な疾患を起こすことになります。中性脂肪はドロドロ血の原因となり、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞に陥ってしまうことさえあるのです。
脂肪肝の初期症状は、倦怠感や食欲不振、記憶力や集中力の低下などで、単なる疲労として片付けられてしまうことが多く、その重大さに気付かないまま症状が進行してしまうことがしばしばです。
また、肝臓の病気の原因としてはアルコールの摂り過ぎや暴飲暴食がありますが、他にも運動不足や極端なダイエットによる急激な体重の変動も肝臓に負担をかける大きな要因となっています。


では、果たしてあなたの肝臓は健康なのか、チェックしてみましょう。
当てはまる項目の数はいくつですか? 


 アルコールをよく摂る。
 二日酔いに悩まされる。
 脂肪分やたんぱく質の多い食品をよく摂る。
 野菜や海草などの繊維質をほとんど摂らない。
 日常的に薬を飲んでいる。
 生活のリズムが不規則である。
 運動不足である。
 太り気味で体脂肪率が高い。または体重の変動が激しい。
 顔色が悪いと言われる。
 腹部や背中の痛み、または倦怠感がある。 

<結果>
0~1個 問題なし 
2~4個 注意!肝臓に負担がかかっている恐れがあります。
5個以上 危険です。今すぐ生活習慣を見直し、体調不良がひどければ医療機関への受診をおすすめします。


3.元気な肝臓のために

①.食生活

○適度なカロリー摂取と栄養バランスの取れた食事
一般的に、1日の摂取カロリーは成人男性2300kcal前後、成人女性1800kcal前後が適切と言われています。また、単に摂取カロリーを守っているだけでは足りません。バランスこそが大事なことで、ビタミン・ミネラルはしっかり摂ることが必要です。野菜や豆類を充分に摂り、主食は玄米や全粒粉を使ったパンなどの未精製のものがおすすめです。足りない分はサプリメントで補いましょう。

<おすすめ食品>しじみ・牡蠣・ウコン・ごま・納豆・発芽玄米・ブルーベリー・酢  etc...

○適度なカロリー摂取と栄養バランスの取れた食事
肥満は肝臓に多大な負担をかけ、あらゆる病気の原因となります。肉類・乳製品などをはじめ、脂分や糖分の多いものはできるだけ控えましょう。

②.日常生活
○アルコールは控えめに
肝臓にとっての一番の敵はアルコールと言えるでしょう。適度のアルコールはストレス解消にもなりますが、量には注意することが必要です。

<アルコールの適量>日本酒...1合
               ビール...大ビン1本
               ワイン...グラス2杯
               焼酎 ...0.5合

○有酸素運動を取り入れましょう
筋肉には肝臓の作用を補う作用があるのです。摂取した糖分をグリコーゲンとして蓄えたり、老廃物であるアンモニアを代謝するはたらきは、肝臓とともに筋肉も機能しています。ですから、筋肉をしっかりとはたらかせることが大切なのです。
 おすすめは歩行運動です。うっすらと汗をかき、やや息がはずむ程度の速さで歩くと良いでしょう。毎日30分ほど続けることが理想です。

<心拍数(拍/分)の目安>20代...125
                   30代...120
                  40代...115
                  50代...110

○生活リズムを整えましょう
睡眠はしっかりと取り、できるだけ同じ時間に寝起きするように心がけましょう。食事も決まった時間に摂るようにし、一日のリズムを一定にすることで体の負担を減らすことができます。
ストレスも肝臓に悪影響を与えるのは言うまでもなく、充分な休息を取ることが必要です。一日の疲れを取る入浴時にはぬるめのお湯につかり、食後1時間以上空けるようにしましょう。


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