脊柱側わん症
<脊柱側わん症>
脊柱側わん症とは、体を支える脊柱(背中の骨)が横に曲がってしまったり、ねじれてしまう病気です。
原因が明らかな場合もありますが、多くは原因不明です。
男性より女性に多く、小中学生時代に発見されるケースが中心ですが、症状が軽いと本人も周囲も気がつかずに見過ごしてしまうことのほうが多いといわれています。
たとえ、80度を超える大きなわん曲があっても子どもの時はほとんど痛みを感じません。
しかし、そのまま大人になってから、背中や腰の痛みに悩ませるだけでなく、さらに、わん曲した背骨の1部がずれ神経が圧迫される脊柱官狭窄症が起こることもあり痛みがさらに増幅されてしまうのです。
詳しく調べてみたら、根本の原因が脊柱側わん症だったという場合も少なくないようです。
脊柱側わん症の症状には個人差がありますが、腰や背中の痛みに悩まされるだけでなく、症状が進行すると心肺機能の低下を引き起こす恐れもあります。
脊柱のねじれがひどいと、気管支が圧迫されて呼吸が苦しくなったり、肺炎をおこしやすくなってしまうのです。
脊柱側わん症の発症は思春期に多くみられるのですが、大人に向けて発達していく多感な時期の発症は、身体のみならず精神的負担をも与えてしまいます。
その時期に側わん症と言われ症状によっては、カラダに大げさな装具を身につけ治療することがストレスとなり、心理的にも大きなココロの傷として、残ってしまうことも考えられます。
子供を取り巻く周囲の人は、脊柱側わん症について詳しく知っていただき、その症状に限らず、心理面のサポートも心がけてほしいものです。
そして、女性にとっては、美観上好ましくないということも切実な悩みではないでしょうか?
背筋をスッと伸ばして美しく歩きたい・・・。
女性なら誰もがそう思っているはずです。
<脊柱側わん症チェックリスト>
ワンピースを着たときに丈の長さが左右で違っていた、なんてことはありませんか?
もし心あたりがあるなら、鏡の前で以下の項目をチェックしてみてください。
① 肩の高さが左右で異なっている。
② 腰の位置が左右で異なっている。
③ ウエストラインのカーブが左右で異なっている。
④ 肩甲骨の高さや出っ張り具合が左右で異なっている。
⑤ 前かがみになったときに背中の高さが左右で異なっている。
⑥ カラダを後ろから見たときに脊柱が横に曲がっている。
以上のチェックリストの中でひとつでも当てはまるものがあったら、もしかしたら、「脊柱側わん症」かもしれません。
<脊柱側わん症治療の重要ポイント>
<脊柱側わん症の予防>
基本的には、原因不明とされていますから予防することは困難です。
しかし、日常生活の中で、常に姿勢を意識し、脚を組んだり長時間同じ姿勢で過ごすことを避けるだけでも違います。
カバンを持つときも同じ側にかけないように心がけ、偏食などをなくし、規則正しい生活を送り定期的に運動をすることである程度の予防は可能です。